プラスチック再資源化に関わるリサイクル可能な製品の回収量について(令和6年度)
- [初版公開日:]
- [更新日:]
- ID:15881

市ではプラスチック製品の再資源化のために、企業との協定を締結しています。
あきる野市では、ごみ処理施設で可燃ごみを焼却することで発電し、売電収入をごみ処理費用に充当しています。
二酸化炭素排出量抑制の観点からプラスチックの資源化について、以下の4点から現状の分別を維持しつつ、プラスチック中間処理施設の状況を確認し検討を進めているところです。
(1)あきる野市の排出量を受入できる中間処理施設が近隣になく遠方へ運搬することでかえって二酸化炭素の排出量が増えること、
(2)プラスチックがごみに占める割合が減ることで生ごみを焼却するために助燃剤を必要とすること、
(3)発電量が減ることで新規に電力会社から電気を購入すると、発電所が排出する二酸化炭素量も合算して排出量に計上されること
(4)リサイクル手法について、化学リサイクルが可能な工場が沿岸部に集中しており、材料リサイクルになる可能性が極めて高いこと
(二酸化炭素排出量:材料リサイクル>化学リサイクル)
検討結果についてはこちらのページ(別ウインドウで開く)に報告書を掲載しています。(令和4年度調査)

市では近隣のリサイクル施設の受入可能量などを確認しつつ、製品をそのまま同種の製品に戻すことでプラスチックの再資源化に取り組んでいます。具体的には以下の製品の回収ボックスを施設へ設置し、製造メーカー自らが回収物を資源化できるよう支援しています。(いずれも市と協定を締結)
- 使用済みインクカートリッジ(ジット株式会社) → リサイクルインクカートリッジ
- 使用済みコンタクトレンズ空容器(HOYA株式会社アイケアカンパニー) → コンタクトレンズ製品容器
- 使用済みプラスチック製筆記用具類(株式会社パイロットコーポレーション) → 筆記具等のプラスチック筐体
これにより、材料リサイクルによってプラスチック原料に戻すよりも、製品に戻すことでプラスチックをより有効に活用でき、二酸化炭素発生量を抑制できます。

令和6年度のプラスチック使用製品の回収量
回収物の種類 | 数量 |
---|---|
使用済みインクカートリッジ | 410.10kg |
使用済みコンタクトレンズ空ケース | 9.94kg |
使用済み筆記具類 | ー |
注1:コンタクトレンズ空ケース及び筆記具類の回収については、令和6年10月からの6ヶ月間の回収量。(インクカートリッジ回収量は令和6年4月から令和7年3月までの12ヶ月)
注2:使用済みペンについては、発送数量に満たなかったため「ー」で表示しています。(初回分未発送)

二酸化炭素排出量とライフサイクルアセスメント(LCA)
二酸化炭素排出量については、現在ライフサイクルアセスメント(LCA)という手法で評価されています。
具体的にはサービスや製品について、(1)製造時に発生する排出量、(2)使用時に発生する排出量、(3)廃棄時に発生する排出量の合算したもので評価を行います。つまり物やサービスが生まれてから役割を終えるまでの全体量で考える必要があります。
具体例を挙げると、電気自動車では利用時に排出するCO2量は「使用する電気を発電している時に発生している二酸化炭素量をkw単位で考慮する」必要があります。また製造過程で充電池の製造過程で発生する排出量も含まれます。廃棄時に充電池などは細かな処理を行ってからでないと安全に廃棄できませんが、その一次分別、中間処理、最終処分での輸送や廃棄過程の二酸化炭素量も評価対象となります。
ガソリン自動車が、製造・廃棄時が容易かつ分別手法が確立されていることから、利用時以外は電気自動車よりも排出量が少ないと考えられます。(諸説あります。また電気自動車の利用年数が長くなるほどその差は縮まると考えられます。)
プラスチック分別についても同様に考えるべきで、分別により収集日が増加することで発生する回収時の排出量、遠隔地で中間処理を行う際の排出量、プラスチックの熱回収(ごみによる発電)をしないことで新規に購入する電気を作る際の排出量の合計と、分別によって減る二酸化炭素量の合算が現在の熱回収よりも減るかどうかを検討すべきです。
現在主流である材料リサイクルでは、プラスチック製品がポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)など化学的に構造が異なる素材を組み合わされて作られていることから、選別作業や再度樹脂材料とする際にリサイクルできない残渣物が発生してしまい、残渣物を焼却処分しています。
あきる野市では、このような理由から最終製品を同種の製品にそのままリサイクルする方が、ロスが少なく製品に戻すことができ二酸化炭素排出量も抑えられるため、一部製品をメーカーと連携してリサイクルするようにしています。
現在の近隣の中間処理、最終処分施設の受入可能量等の状況を見ながら、引き続きプラスチックのリサイクルについて研究を続けているところです。
プラスチック製品は使用時にCO2を排出するわけではないので、なるべく長く大事に使い続けることで排出量を抑えることができます。
もし廃棄をする場合は同種の製品に戻す取組に、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いします。
【参考】環境省ホームページ 「再生可能エネルギー等の温室効果ガス削減効果に関するLCAガイドラインの改訂について」(別ウインドウで開く)
お問い合わせ
あきる野市役所環境農林部生活環境課
電話: 代表042-558-1111 生活環境係 内線2514/清掃・リサイクル係 内線2511
ファクス: 042-558-1119
電話番号のかけ間違いにご注意ください!
ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます