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あしあと

    令和7年度 教育方針

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    丹治充教育長は、令和7年あきる野市第1回定例会3月定例会議初日の2月20日、令和7年度の教育方針を発表いたしました。この教育方針は教育行政の基本的な方針と重点施策で構成されています。

    教育方針(原文)

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    下記教育方針については、ホームページの表記の都合上、一部漢字や言い回し等について原文と異なる場合があります。原文につきましては上部にあるPDFをご覧ください。


    教育方針

    令和7年度あきる野市施政方針を踏まえ、本市における教育行政を推進していくための方向性を示す、あきる野市教育基本計画(第3次計画)に基づく方針及び主要な施策の一端を申し述べさせていただきます。


    日本経済に目を向けますと、30年ぶりとなる高水準の賃上げや成長分野への積極的な投資など、回復に向けての明るい兆しも見られておりますが、景気回復の実感を十分に得ることは難しい状況にあります。

    また、激動する国際情勢の中、我が国においては、加速する人口減少や少子高齢化などにより、国民の意識や価値観、社会構造が大きく変わってきております。複雑で予測困難な時代であるからこそ、私はこの変化を前向きに受け止め、生涯にわたり、子どもから大人に至るまでの学びを支えることが重要であると考えております。

    明治5年の学制公布による近代教育制度創始から、時を移さず本市の各地に開校しました小学校の多くが、昨年、一昨年と、開校150周年の節目の年を迎えましたが、令和7年は、あきる野市市制施行30周年の節目の年となります。そして、この節目の年を祝う記念事業は、「人と人との絆を深めるとともに人やまち、文化を育てる」という実施方針を掲げております。我が国の社会が今後も成長し続けていくために、個人の可能性を最大限に伸長させていく教育が求められる中、教育委員会ではこの方針も踏まえ、新たなステージへの一歩を踏み出すため、未来を見据え、大人と子ども、学校、そして地域が一体となってともに育む「共育」を創造してまいります。


    さて、令和7年度は、GIGAスクール構想の下で整備した、児童・生徒用の1人1台端末機器の更新時期となります。GIGAスクール構想第2期では、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させるため、適切なネットワーク整備が求められていることから、端末機器の更新とともに、通信ネットワークの最適化に取り組んでまいります。

    学校施設につきましては、気候変動による高温化と猛暑日の増加状況などを鑑み、子どもたちが適切な環境で学習ができるよう、計画的に空調設備の更新やメンテナンスを行ってまいります。さらに、学校施設は、災害時において拠点施設になることから、地域と連携した防災の取組も非常に重要です。令和6年度は、防災・安心地域委員会が主催する防災コンクールに全6中学校が参加いたしましたが、今後も、地域とともに、教育現場の防災意識と災害対応力が向上するよう防災教育の充実に努めてまいります。

    また、児童・生徒の安全確保のため、スクールガード・リーダーはもとより、保護者や地域の方々の協力を得ながら、登下校時における見守りを行うとともに、警察等との連携の下、通学路の安全点検を実施してまいります。

    学校給食につきましては、令和7年1月から無償としておりますが、本来、自治体間に格差が生じないよう、国の政策として取り組むべきものと考えておりますので、引き続き国に要望してまいります。また、児童・生徒が必要な栄養を摂取できるように、物価高騰下にあっても給食の質を維持するとともに、栄養士による食育授業や地場産食材の使用などにより、学校における食育を推進してまいります。

    一方、日の出町との連携により進めております新学校給食センターの整備事業につきましては、基本設計を踏まえた実施設計及び建設、運営に向けた実務的な協議等を鋭意進めてまいります。

    市では、このような時代だからこそ、そろえる教育から伸ばす教育へとパラダイムシフトする時期と捉えております。この教育の転換期において、多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない個別最適な学びと多様な個性を最大限に生かす協働的な学びの一体的な充実を図るとともに、教師が子どもの学びに伴走者として寄り添い、一人一人が、自分らしく、幸せに生きていくこと(well-being)の実現を目指してまいります。

    児童・生徒の興味・関心、得意・不得意は一人一人異なることを前提に、ICTを最大限活用しながら、一人一人の子どもを主語にする学校教育を目指してまいります。同時に、各学校においては、本市の豊かな自然フィールドを生かした体験活動や歴史・伝統を受け継ぐ文化活動、地域の方々とともにつくる協働活動を教育課程に位置付け、ふるさとあきる野に誇りと愛情をもったあきる野っ子の育成に向け、これまで以上に授業改善を推進してまいります。

    一方、全国的な傾向と同様に、本市の不登校及び不登校傾向にある児童・生徒数も年々増加傾向にあることから、令和6年度から市内全小・中学校の校内に、自分に合ったペースで過ごすことができる校内カラフルルームを設置するとともに、校内別室指導支援員等の配置やバーチャル・ラーニング・プラットフォームの利活用などにより、児童・生徒の新たな居場所づくりを拡充しております。また、せせらぎ教室につきましては、より多様な児童・生徒のニーズに応えられるよう、タブレット端末等を使って個別に学習するスペース、子ども同士が教え合い、協力し合って協働的に学ぶことができるスペース、気持ちのコントロールやクールダウンができるスペースを整備してまいります。さらに、秋多中学校に開設しましたチャレンジクラスるのR(校内分教室)において、市内の他の中学校からの転学の受入れを本格的に開始し、誰一人取り残さない学びを保障する不登校対策を講じながら、児童・生徒や保護者への効果的な支援と相談体制を充実してまいります。

    いじめは、子どもの生命や心身の健全な成長及び人格の形成に影響を及ぼす重大な問題であることから、学校におけるいじめ対策が形骸化することのないよう、取組状況を不断に検証し、改善することが不可欠であります。市では、いじめ防止対策推進法及びあきる野市いじめ防止対策推進条例に基づき、軽微ないじめも見逃さないという強い姿勢で積極的に認知するとともに、学校いじめ問題対策委員会を核として、認知しましたいじめの未解消ゼロを目指した取組を強化してまいります。

    令和7年度は、あきる野市特別支援教育推進計画(第4次計画)を策定してから2年目となります。本計画を踏まえ、障害の有無や個々の違いを認め合いながら、誰もが生き生きと活躍できる仕組みであるインクルーシブ教育システムの構築に向け、通常の学級と特別支援学級、そして、東京都立特別支援学校の交流及び共同学習を積極的に推進してまいります。また、通常の学級の教師が、特別な配慮を要する児童・生徒に対する適切な指導や支援ができるよう、資質・能力の向上に向けた研修会の充実を図ってまいります。さらに、保育園・幼稚園等の就学前施設と各小学校が円滑に連携・接続し、切れ目のない支援体制の充実を図るとともに、義務教育開始前後の架け橋期にふさわしい学びや生活の基盤を育むことを目指し、幼保小の架け橋プログラムを推進してまいります。

    本市では、令和6年1月に、全ての小・中学校に学校運営協議会を設置しまして、全校がコミュニティ・スクールとして新たなスタートを切りました。各学校においては、地域の方々と目指す学校像や育てたい子どもの姿について熟議し、さまざまな協働活動を展開しております。今後は、各学校と地域の実情に応じた教育課程を編成し、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な充実を通して、地域とともにある学校づくりを更に推進してまいります。

    次に、生涯学習の振興と充実であります。

    乳幼児から高齢者まで、あらゆる年齢層の方々が、人生100年時代を豊かに過ごすことができるよう、また、生涯を通して学び続ける機会が得られるよう、それぞれの興味や関心に合った学びの場の提供が図られるように継続的に取り組んでいくことが必要です。年齢や世代の枠を超え、いつでも、どこでも、だれもが学ぶことができる環境の整備を目指し、中央公民館をはじめとする社会教育施設を活用した各種事業や講座を実施してまいります。

    本市の国際化を推進するための国際交流事業につきましては、国際姉妹都市マールボロウ市との教育交流事業を軸とし、保護者や事業に関わった方々により組織された団体、協力者とともに、異文化の理解と認識を深めるための事業なども促進し、その成果がより多くの市民に還元されるよう、引き続き取り組んでまいります。

    また、本市の貴重な財産である伝統芸能や文化財を後世に伝えるため、保存団体等との連携の下、適正に保存するとともに、その魅力や素晴らしさを周知するため、情報を発信してまいります。

    さらに、古から脈々と伝承されている郷土の文化や風習、地名の由来などの歴史研究等につきましても、合併前の両市町での研究成果を踏まえ、この30年間の変遷等を整理しながら進めてまいります。

    芸術文化の振興につきましては、音楽の殿堂として親しまれる秋川キララホールを核とし、さまざまな年齢層を対象とした各種イベントを開催するとともに、他施設での定期的な出張公演の実施などにより推進してまいります。

    スポーツの振興につきましては、第2次あきる野市スポーツ推進計画に基づきまして、誰もが身近で気軽にスポーツに親しみ、楽しむことができる環境づくりに引き続き取り組むとともに、市民や関係団体等と連携・協働し、各種大会や講習会などを市制施行30周年記念事業と併せて開催し、機運醸成に努めてまいります。

    また、休日の学校部活動の地域連携・地域移行につきましては、先駆的な取組によりまして教師とスポーツ協会等の団体・指導者が連携し、実施可能な部活動から進めてまいりましたが、更なる地域展開を図るため段階的に取り組んでまいります。

    市民の学びと交流の場であり、情報拠点としての役割を担う図書館につきましては、乳幼児から高齢者まで多くの市民に利用されております。図書館の基本理念であります「いつでも・どこでも・だれもが学び、情報が活用できる図書館」の実現を目指し、さまざまな事業を展開してまいります。

    市民との協働事業につきましては、各種ボランティアの活動の場と機会を提供し、図書館での活動が一層充実したものになるよう連携を図ります。

    デジタル化の取組につきましては、利便性の向上を図るため、自宅などで図書館の資料が利用できる電子図書館について、引き続き検討してまいります。

    また、あきる野市出身の作家や市内で活躍している作家の作品展示を行うことで、その活動をより多くの市民に知っていただけるよう取り組んでまいります。

    さらに、点字図書をはじめ、障がいのある方にも対応した図書等を配置するなど、障害の有無にかかわらず全ての人が利用できる図書館を周知してまいります。

    最後に青少年の健全育成であります。

    令和6年10月に、前田小学校で放課後子ども教室がスタートし、市内の公立小学校全校による放課後子ども教室の設置が完了しました。児童が安全に、安心して過ごせる居場所の一つとして、更なる事業の充実を図ってまいります。

    また、羽村市との広域連携事業であります大島子ども体験塾につきましては、より多くの子どもたちが雄大な自然の中で感性を磨くとともに、親元から離れた環境で仲間と協力し合い、協調性・社会性を育むことができるよう、参加人数枠を拡充いたします。併せて、将来を見据え、子どもたちと行動をともにするリーダーも増員し、地域での活躍が期待される人材を育成してまいります。

    未来を担う青少年世代が、変化の激しい現代社会において、心身とも健やかに成長できるよう、関係機関との連携により各種事業を実施するとともに、引き続き、青少年健全育成地区委員会をはじめ、各種団体の活動を支援してまいります。


    以上、令和7年度の教育行政における主要な施策について述べさせていただきました。

    冒頭でも述べさせていただきましたとおり、複雑で予測困難な時代だからこそ、学校と家庭、地域、そして行政など、子どもの教育に携わる全ての人が、持続可能な社会の担い手、創り手を育成していく必要があると、私は考えております。そのためにも、あきる野市の豊かな自然と地域の力を生かし、全ての市民と手を取り合い、各施策に取り組むとともに、本市の教育目標である「人が育ち 人が輝く あきる野の教育」の実現に向け、市長部局と連携して、真摯に取り組んでまいります。

    議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力を切にお願い申し上げまして、令和7年度の教育方針といたします。

    お問い合わせ

    あきる野市役所教育部教育総務課

    電話: 代表042-558-1111 教育総務係 内線2911、2912、2913、2915/教育施設係 内線2761、2762、2763、2764(施設営繕課所管)/学校給食センター建設準備係 内線2914

    ファクス: 教育総務係、学校給食センター建設準備係 042-558-1560/教育施設係 042-558-1179

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