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あしあと

    令和6年度 教育方針

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    丹治充教育長は、令和6年あきる野市第1回定例会3月定例会議初日の2月15日、令和6年度の教育方針を発表いたしました。この教育方針は教育行政の基本的な方針と重点施策で構成されています。

    教育方針(原文)

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    注意事項

    下記教育方針については、ホームページの表記の都合上、一部漢字や言い回し等について原文と異なる場合があります。原文につきましては上部にあるPDFをご覧ください。


    教育方針

    令和6年度あきる野市施政方針を踏まえ、本市における教育行政を推進していくための方向性を示す「あきる野市教育基本計画(第3次計画)」に基づいた基本的な方針及び主要な施策の一端を申し述べさせていただきます。

    令和6年1月1日に発生しました能登半島地震は、想像を超える大きな被害を残し、そこで暮らす人々の生活を一変させる大変痛ましい災害となりました。避けることのできない自然災害を目の当たりにし、防災教育の強化や教育施設の有効活用など、大切な命を守るために できることは何かを今一度考える必要があると痛感した次第であります。改めまして、被害に遭われた方々に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


    さて、学校教育におきまして、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類感染症に移行された令和5年度は、引き続き感染対策に十分な配慮を必要としながらも、コロナ禍以前と同様の教育活動を実施することが可能となりました。多くの児童・生徒が数年ぶりに対面で開催されました行事に、嬉々として参加する姿を見る機会が増え、活気が戻ってきたことを実感しております。

    新型コロナウイルス感染症は、この数年間で我々の予想を遙かに上回るスピードで現代社会を変容させました。子どもたちには、こうした急激な社会の変化にも順応し、人生を自ら切り拓いていく力を身に付けさせることが重要であります。そのためにも、各方面の方々からのご助言やご協力をいただきながら、子どもたちの学びを確実に継続してまいります。

    一方、子どもたちには、安全な教育環境を提供していく必要があります。学校施設の整備をはじめ、保護者や地域の方々のご協力を得ながら、登下校時における児童・生徒の安全確保に努めてまいります。

    また、日の出町との広域連携事業であります新学校給食センターの共同整備につきましては、令和6年度中に設計の完了を目指しており、現在、専門部会を設置し、協議・検討を進めております。引き続き、効率的かつ効果的な施設の整備に向けて取り組んでまいります。

    市では、全ての子どもたちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現するために、児童・生徒一人一台のタブレットと校内LAN整備を行い、GIGAスクール構想を推進してまいりましたが、現在は、タブレットを使った教育の効果を更に高めることが求められる「アフターGIGA」の段階を迎えております。

    アフターGIGAの教育現場では、従来の教科書やホワイトボードに加え、動画や写真、音声などを組み合わせた授業がより多く展開されると同時に、子どもたち自らが、タブレットをはじめとしたさまざまなツールをより有効に活用した学習やオンラインによる授業の可能性など、これまで以上に学びが多様化してまいります。これらのことを踏まえ、ICT機器を適切かつ効果的に生かした学習に取り組んでまいります。

    また、子どもたちが持つ興味や関心、あるいは、得意・不得意なことなど、学びや成長するスピードは、それぞれに違いがあります。しかし、これからの社会は、多様性を認め合う時代でもありますので、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図りながら、「そろえる教育」から「伸ばす教育」への転換期と捉え、子どもたち一人一人の多様な幸せ「well-being」の実現を目指してまいります。

    このような教育の転換期には、指導に当たる教員の意識の醸成が重要となってまいります。教育委員会と各学校が目指すべきビジョンを共有し、コンセンサスを十分に得ながら目指す方向性をより具現化していく中で、職層や経験年数に応じた意図的・計画的な研修を実施して、資質や能力の向上を図ってまいります。

    さらに、生き生きとした教育活動を展開するためには、働きやすい職場環境の整備が必要であります。たとえば、ICT機器の活用により、これまで対面だけで実施してきた三者面談や保護者会、職員会議等を状況に応じてオンラインで行うなど、各学校が新たな取組を模索し、効率的で有効な働き方改革を推進していけるよう支援してまいります。

    次に、いじめ対策でありますが、いじめは子どもだけではなく、大人にも見られる社会問題であります。無意識の言動や情報モラルの意識に欠けたSNSなどにより、人を深く傷つけてしまうケースも多く存在します。子どものいじめ防止を推進していくためには、改めてそれを大人が認識しなければなりません。その上で、子どもたちには、授業や学級活動をはじめとしたさまざまな場面で、「いじめを許さない気運」と同時に、自身の行為が「いじめかもしれないことに気づかせる意識」を高めながら、思いやりの気持ちや他者の心の痛みが理解できる人間性を育む教育を目指してまいります。

    一方、不登校対策につきましては、不登校や不登校傾向にある児童・生徒の数が全国的な傾向と同様に、本市においても年々増加傾向にあることから、「誰一人取り残さない学びを保障する不登校対策」を充実させていく必要があります。令和4年度に教育支援機能を再編し、設置しました教育支援センターの「せせらぎ教室」や「教育相談所」「スクールソーシャルワーカー事業」が、それぞれの機能をより強固なものとし、連携を図りながら児童・生徒や保護者への効果的な支援と相談体制の充実を図ってまいります。

    また、学校や「せせらぎ教室」に通えない児童・生徒の居場所機能として市役所別館に設置しました「カラフルルーム」につきましては、五日市出張所の教育相談所内にも増設し、ニーズに応えるとともに、通室、通学のできない児童・生徒の多様な学びを推進するために、オンライン上の仮想空間を活用した「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」を構築し、支援が必要な児童・生徒の居場所や学びの場を拡充していく予定であります。

    さらに、各学校におきましては、クラスに入りづらい児童・生徒が落ち着いた空間の中で、自分に合ったペースで学習や生活の支援を受けられる体制を強化するために、全ての学校内に「カラフルルーム」を設置することや、中学校には、東京都の事業で不登校生徒を対象とした「東京型不登校特例校(校内分教室)」を段階的に導入し、学校における居場所機能も拡充させ、「誰一人取り残さない学びの保障に向けた不登校対策」を講じてまいります。

    学校教育では、全ての子どもたちの個性を大切にし、それぞれの特性に応じた指導や支援を行う特別支援教育を推進しております。しかし、それに加え、障害の有無や個々の違いを認め合いながら、誰もが生き生きと活躍できる仕組みである「インクルーシブ教育システム」の構築は今後の課題であります。このことから、令和6年度から令和8年度までを計画期間とする「あきる野市特別支援教育推進計画(第4次計画)」の策定におきましても、 「インクルーシブ教育システムを踏まえた特別支援教育の推進」として、全ての児童・生徒が可能な限り同じ場所で共に学ぶことができる環境を目指し、これを基本的な方向性として掲げております。このことを踏まえ、障がいのある児童・生徒が、その能力や可能性を最大限に伸ばし、自立して社会参加することができるための仕組みづくりに取り組んでまいります。

    現在、国では、学校が地域の方々と目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子どもたちを育む「地域とともにある学校づくり」を推進しております。このような中、本市では、コミュニティ・スクール導入に向けた関連規則の制定や予算措置を行い、令和6年1月に、全ての小・中学校に「学校運営協議会」を設置したところであります。これにより、全校がコミュニティ・スクールとなりましたので、今後は、それぞれの学校が積極的に地域の声を学校運営に生かし、特色ある学校づくりを進めてまいります。

    また、地域学校協働活動を推進するための学校支援地域本部につきましては、すでに整備されている小学校に加え、令和8年度までに中学校にも整備し、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動を一体的に充実させながら「地域とともにある学校づくり」の中で、あきる野の香りがする「あきる野っ子」の育成を推進してまいります。

    次に、生涯学習の振興と充実であります。

    人生100年時代と言われる中、生涯にわたり心豊かで生き生きと生活するためには、年齢や性別にかかわらずさまざまな学びを深めることが重要であります。このことから、中央公民館をはじめとする生涯学習の関係施設におきましては、引き続き、学びの場として各種講座や催し物を実施してまいります。

    50周年を迎えた寿大学につきましては、60歳以上の方々の学びの場として歴史を育んでまいりました。秋川校・五日市校それぞれが企画する全20回の講座や行事には、より多くの方々にご参加いただけるよう、更なる内容の充実を図ってまいります。

    また、本市には、古くからさまざまな文化財が存在しており、各地域には、お囃子、獅子舞、棒使い、歌舞伎などさまざまな伝統芸能や江戸時代以前から伝わる軍道紙などの文化財が継承されております。これらを広く情報発信していくとともに、その活用と保存にも取り組んでまいります。

    さらに、地域と交流を図りながら芸術文化の振興や普及を目指している「アーティスト・イン・レジデンス事業」につきましては、引き続き、国内外から若手版画家を招へいし、創作活動を支援するとともに、多くの方々に作品をご覧いただけるよう取り組んでまいります。また、そこで活動する芸術家が、小・中学校の学習の場で講師となって交流を図ることで、子どもたちの芸術に対する感性や学習意欲を育んでまいります。

    スポーツの振興につきましては、「第2次あきる野市スポーツ推進計画」に基づき、「みんなでつくろう スポーツ都市あきる野」の実現に向け、誰もが身近でかつ気軽にスポーツに親しみ、楽しむことができる環境づくりに引き続き取り組んでまいります。

    また、「部活動の地域移行」につきましては、これまで中学校の教員が担ってきた部活動の指導を、地域のスポーツ協会や文化団体連盟等の団体・指導者と連携を図り、土曜日の活動を中心に実施可能な部活動から段階的に進めてまいります。

    市民の学びと交流の場であり、情報拠点としての役割を担っております図書館につきましては、乳幼児から高齢者まで多くの市民に利用されております。図書館の基本理念であります「いつでも・どこでも・だれもが学び、情報が活用できる図書館」の実現を目指し、さまざまな事業を展開してまいります。また、市民との協働事業として、各ボランティアの活動の場と機会を提供し、図書館での活動が一層充実したものになるよう連携を図るとともに、急速に進むデジタル化に対応し、市民の利便性の向上を図るため、誰もが利用できる「Wi-Fi環境の整備」の検討や、自宅などで図書館の資料が利用できる「電子図書館」についても検討を進めてまいります。

    最後に青少年の健全育成であります。

    めまぐるしく変化する社会情勢において「社会を生き抜く力」が求められている中、青少年の健全育成は、社会全体の責務であります。引き続き、青少年健全育成地区委員会をはじめ、各種団体や関係機関の活動を支援してまいります。また、子どもたちが、安心して過ごせる放課後の居場所づくりとして実施している放課後子ども教室は、設置の最後となりました前田小学校への開設に向け、準備を進めてまいります。

    以上、令和6年度の教育行政における主要な施策について述べさせていただきました。

    人口減少や少子高齢化、地球温暖化など、現代社会を取り巻くさまざまな諸問題を踏まえ、本計画の各施策に取り組むとともに、本市の教育目標である「人が育ち 人が輝く あきる野の教育」の実現に向け、市長部局と連携して、真摯に取り組んでまいりたいと考えております。議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力を切にお願い申し上げまして、令和6年度の教育方針といたします。

    お問い合わせ

    あきる野市役所教育部教育総務課

    電話: 教育総務係 内線2911/教育施設係 内線2761、2762、2763、2764(施設営繕課所管)/学務係 内線2912、2913/学校給食センター建設準備係 内線2914

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