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あしあと

    市長所信表明

    • [公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:14695

    所信表明

    令和4年9月13日(火曜日)のあきる野市議会第2回定例会9月定例会議において、先のあきる野市長選挙で当選を果たした中嶋博幸市長の所信表明が行われました。 

     

    本日、令和4年あきる野市議会第2回定例会9月定例会議が開催されるに当たり、一言ご挨拶と所信の一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    私は、去る9月4日の市長選挙におきまして、市民の皆様のご支援を賜り、あきる野市長として、市政の舵取りを担うこととなりました。この度の市長選挙は、二度にわたる不信任議決に伴う市長の失職により行われたものであり、市民の皆様には、ご心配、ご負担をおかけしたことと思います。

    選挙に至った経緯等を踏まえ、私が第一に取り組まなければならないことは、「安定した市政の実現」であります。市政運営に当たりましては、職員と十分に意見を交わしながら、市内外にまちづくりの考え方や方針をしっかり発信するとともに、議員の皆様や市民の皆様の意見を真摯に受け止め、合意形成に努めながら、施策事業を進めてまいります。
     
    さて、私が目指すあきる野の姿は、「優しいまち」「住みたいまち」「居つくまち」「活力がほとばしるまち」であります。この目標を達成するために、政策の柱として、「未来を支える世代を育てる」「暮らしと健康を守る」「あきる野の未来を創る」の3項目を掲げ、各種施策の推進を通じて、「すべての市民が、活き活きと暮らしていけるまちづくり」を実現してまいります。

    「未来を支える世代を育てる」取組

    はじめに、「未来を支える世代を育てる」取組についてであります。

    第2次総合計画で示した本市の人口推計では、生産活動や子育てを担う生産年齢人口の減少傾向が続き、総人口に占める割合も減少すると予測しております。地域の活力を維持しながら、地域や産業の担い手を確保し、財政を安定させるためには、生産年齢人口の減少に歯止めをかけ、未来を支える世代を育て、増やしていくことが重要です。そのためには、自然豊かなこのまちで子育てをしたいと思ってもらえるよう、安心して子どもを産み、育てられる環境を充実することと、起業など、意欲ある若者の夢を実現し、活躍できる場を創出することが必要であります。

    このため、市独自の取組として、所得に関わらず、高校生以下の医療費を完全無償化するとともに、国の動向に合わせ、出産育児一時金の増額等に取り組み、子育て支援を強化してまいります。
    また、本市においては、地域の商店会等を中心に、空き家・空き店舗を活用した取組や商店街リノベーション支援事業などを通じて、商店会等の自発的な活性化の取組や若者の起業等の支援を行っており、実際に、若者の起業等に至った事例も増えておりますので、活性化の取組や起業等が更に活発に展開されるよう、必要な支援等を行い、意欲ある若者の移住や起業を促進してまいります。

    さらに、こうした市の取組や、本市の暮らし等を紹介できる「移住起業総合支援窓口」を新たに設置し、子育て世代や若者の移住・定住を促進してまいります。

    近年、子どもたちの体力・運動能力の低下が懸念され、この要因の一つとして、運動離れが挙げられております。こうした中、本市に暮らす子ども達が、未来を支える世代としてたくましく成長するためには、子ども達のスポーツ環境の拡充が必要でありますので、クラブ活動や部活動など、教育現場におけるスポーツ振興を図るため、外部指導員や専門性の高い外部人材の更なる活用に取り組んでまいります。

    「暮らしと健康を守る」取組

    次に、「暮らしと健康を守る」取組についてであります。

    すべての市民が活き活きと暮らすためには、健康で安心して生活できる環境づくりが必要です。

    自動車運転免許証の返納者をはじめ、自らの交通手段を持たない方が安心して出かけることができ、健康的に生活していくためには、暮らしの足となる地域公共交通の充実が不可欠です。現在、市では、るのバスの増発・増便、デマンド型交通チョイソコの実証実験に取り組んでいるところでありますので、これらの結果を分析・検証した上で、地域公共交通網の構築と公共交通空白地域の解消に取り組んでまいります。また、二つの実証実験は、すでに一定の利用がされており、暮らしの足として定着しつつありますので、期間の延長、対象区域の拡大等を検討してまいります。

    さらに、既存の公共交通機関の利便性の維持向上のため、交通事業者に対し、必要な働きかけを行ってまいります。

    近年、全国各地で、これまでに経験したことのないような自然災害が発生しております。令和元年台風第19号に対応した経験を生かし、本市においても、地域の建設事業者等との連携を強化し、災害に迅速に対応できる体制づくりを進めてまいります。

    市民の皆様が元気に過ごしていくためには、自らの健康の保持・増進が重要であります。このため、地域ぐるみで行われている健康増進・介護予防の取組の支援を継続いたします。また、高齢者の皆様が要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を続けることができるよう、地域、医療、介護の更なる連携強化を図るとともに、本市の課題である介護人材の育成や、在宅・通所介護の支援に取り組んでまいります。特に、在宅介護の支援につきましては、本市の西部地域において、民間事業者による小規模多機能型居宅介護・介護予防小規模多機能型居宅介護の事業所の整備に取り組んでまいります。

    「あきる野の未来を創る」取組

    最後に、「あきる野の未来を創る」取組についてであります。

    本市の未来を創出するためには、都市基盤整備の促進や地域資源の更なる利活用、魅力発信の強化が必要であります。

    1点目として、都市基盤整備の促進についてであります。
    本市を持続的に発展させていくためには、都市基盤の更なる充実が必要です。
    このため、武蔵引田駅北口土地区画整理事業を着実に推進するとともに、東秋留駅及び武蔵五日市駅の駅前の環境整備の推進、さらには、秋川高校跡地の産業系土地利用の促進などに取り組んでまいります。

    2点目として、地域資源の更なる利活用についてであります。

    本市の最大の魅力は、都心から1時間の距離にありながら、豊かな自然環境を有している点にあります。本市の自然は、観光やアクティビティ、教育、子育て、農林水産業等の産業など、様々なものに利用・活用され、重要な地域資源の一つとして知られており、近年の円安を背景に、今後のインバウンド需要の取り込みにも有効であります。
    また、本市には、祭事や伝統芸能などの歴史文化が受け継がれているほか、色々なアイデアを持った多くの人材、さらには、町内会・自治会、防災・安心地域委員会、活性化戦略委員会、高齢者クラブなど、地域を支える人々のつながりが存在しており、これらも本市の魅力であり、地域資源の一つであります。

    こうした本市の魅力を一層高めるため、市民の皆様との連携の下、各種施策の推進を通じて、様々な地域資源を更に磨き上げてまいります。

    3点目として、魅力発信の強化についてであります。

    各種施策の推進を通じて高められた本市の魅力につきましては、市内外に発信し、定住人口や交流人口、関係人口の増加を図るとともに、地域活性化につなげていくことが重要です。このため、魅力発信に当たりましては、目的と対象を明確にし、対象に応じた情報発信の方法を選択することにより、移住・定住に向けた効果的なシティプロモーションに取り組んでまいります。


    最後に、副市長及び教育長の人事についてであります。

    副市長からは、10月末日をもっての辞職の意向が示され、また、教育長からは、9月7日に進退伺いを受けましたが、一刻も早く市政を安定させるため、当面の間は、現在の体制を維持したいと考えております。


    以上、「すべての市民が、活き活きと暮らしていけるまちづくり」の実現に向け、3つの政策の柱に沿い、主な取組方針について述べさせていただきました。これらの政策を着実に推進することで、生産年齢人口の増加を図り、将来にわたって成長が期待できる人口構成を実現するとともに、企業立地による法人市民税の増加などにより、今後のインフラ更新、福祉・教育施策の展開などに対応できる財政基盤の確立に取り組んでまいります。

    議員各位並びに市民の皆様方のご理解とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げ、所信表明といたします。


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