ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

あしあと

    平成26年度 施政方針

    • [公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:5041

    平成26年度施政方針

    臼井孝市長は、平成26年第1回市議会定例会初日の2月26日、平成26年度の施政方針を発表いたしました。この施政方針は、市政運営の基本方針と重点施策で構成されています。

    あきる野市には、首都東京の利便性と心の豊かさ、やすらぎをもたらす自然環境、素晴らしい伝統・文化、それに加え温かな人と人とのつながりなど、ふるさとの原風景があり、魅力的なまちづくりに無限の可能性を秘めているといえます。 
    一方で、人々の価値観が多様化するとともに、情報通信技術の発展に伴い、より情報を入手しやすく、また、発信しやすくなりましたが、利便性を追求するあまり、地域のつながりやまちが持つ文化、原風景が失われることが懸念されます。
    さらに、わが国では、世界でも例を見ない速さで少子高齢化、人口減少が進み、緩やかな人口増加を続けてきたあきる野市にも変化の波が押し寄せております。
    このような時代にあって、私は、まちづくりの主役である市民との協働を進めながら、行政改革と財政基盤の強化を図ることで、後世に誇れる「ふるさとづくり」に取り組んでいく必要があると強く感じております。

    それでは、各分野の重点施策について申し上げます。

    魅力あふれるまちづくり

     

    観光と環境の取組を緊密に連携させながら地域の活性化を図るため、昨年設置した地域活性化協働センターでは、市民、各種団体、事業者などと協働し、地域資源を活用した事業を展開してまいりました。
    特に、観光分野では、秋川渓谷の魅力を発信するために、旅行事業者やマスコミを対象とした観光プロモーションを展開し、瀬音の湯の来場者数が過去最高になるなど、テレビや各種媒体の効果に大きな可能性を感じたところであります。これまで、あきる野映画祭や五日市物語の製作を通じて培ったノウハウや人材などを活用しながら、フィルムコミッション事業に注力し、従来の映画やテレビ番組の撮影支援に留まることなく、自ら映像や画像を制作し、活用することで、まちの魅力を強力に発信してまいります。
    旧戸倉小学校の活用につきましては、首都大学東京を交えた地域の皆さんとの検討結果を踏まえながら、宿泊機能も兼ね備えた着地型の秋川渓谷観光の拠点施設とすべく、平成27年のオープンを目指し、改修工事の設計に着手してまいります。同時に、運営主体の在り方につきましても、地域の活性化を視点として、地元の皆さんを中心に関係団体などとの協議を進めてまいります。
    また、武蔵五日市駅前の市有地の活用につきましても、観光情報の発信、おもてなしの拠点が整備できるよう、民間とのパートナーシップの在り方などを検証しながら、民間事業者からの提案を広く募ってまいります。このような取組を通して「観光都市あきる野」としての強固な礎を築いてまいりたいと考えております。
    環境分野では、郷土の恵みの森構想に基づく活動を展開するとともに、現在策定を進めている生物多様性地域戦略につきましては、当市の豊かな生物多様性の保全等について、より検討を進める必要があるため、予定を半年間延長し、自然環境調査などにより集められたデータを整理しながら、策定委員会の下、「環境都市あきる野」ならではの計画づくりに取り組んでまいります。

    災害に強いまちづくり

     
    昨年、東京都と合同で実施した総合防災訓練は、関係機関との連携や自助・共助に基づく地域防災力の強化のための実践的で大規模な訓練でありました。この訓練で得たことを生かし、防災・安心地域委員会や地域防災リーダー、安否確認などの共助の仕組みづくりを引き続き支援するとともに、備蓄品の拡充など防災機能の強化を図り、安心して住み続けられるまちづくりに取り組んでまいります。
    また、町内会・自治会の活発な活動は、災害時のみならず日頃の支え合いにも重要でありますので、地域の課題解決や地域力向上の取組に対するコミュニティ事業交付金制度を継続するとともに、町内会館、自治会館の建て替え事業に対する支援も行ってまいります。

    暮らしを豊かにする産業の活性化


    本年4月から消費税率が引き上げられることにより、消費の冷え込みが懸念されますので、消費の下支えと地域経済の振興を目的とする商工会のプレミアム商品券の発行に対して支援するとともに、建設事業者の受注機会の増進につながる住宅改修交付金を継続してまいります。また、市民の安心、安全な消費生活のため、消費者行政につきましても引き続き取り組んでまいります。
    農業の振興につきましては、地産地消型農業の経営強化のため、認定農業者に対して、年間を通して農作物の生産が可能なパイプハウスの導入を支援してまいります。また、認定農業者等の下で研修を積んだ新規就農者に対して、提案型支援制度を創設するとともに、遊休農地を活用した営農を支援するなど、担い手不足と遊休農地の解消に取り組んでまいります。

    安心して暮らせる福祉の充実

     

    人口減少社会の到来が現実のものとなる中、地域の活力の向上や魅力あるまちづくりを進めるためには、子育て環境の整備や高齢者、障がい者を地域で支え合う仕組みを具体化していくことが重要であります。
    子育て環境の整備につきましては、民間保育園の建て替えの支援や学童クラブの定員の拡大を図り、待機児童の解消に努めてまいりましたが、引き続き、南秋留児童館の改修工事に取り組むとともに、五日市小学校の余裕教室を活用した学童クラブを開設することで、更なる児童の放課後対策の充実に取り組んでまいります。
    高齢者福祉につきましては、高齢化率が25%を超える中、健康維持、虐待防止、介護予防など、地域包括支援センターの果たす役割が益々重要になっておりますので、秋川地区のセンターを民間事業者に委託することで、専門性や機動力の向上に努めてまいります。
    さらに、計画期間が満了を迎える地域保健福祉計画等につきましては、高齢者、障がい者、健康づくりなどの各分野について、市民、事業者を交えて検討を行いながら、策定に取り組んでまいります。
    また、平成27年度からスタートする子ども・子育て支援新制度に向けて、あきる野市としての事業計画を子ども・子育て会議での検討をいただきながら取りまとめてまいります。

    都市基盤の着実な整備


    道路、橋りょうなどのインフラの安全性確保と長寿命化、更には更新の取組は、重要な行政課題の一つとなっており、中長期的な計画づくりと着実な事業実施が求められます。
    道路の安全確保のため、日常点検に加え、舗装状況や法面、構造物などの総合的な点検調査を実施するとともに、橋りょうの点検調査結果に基づき、老朽化の著しい橋りょうの改修設計に着手いたします。
    幹線道路につきましては、3月に秋3・4・16号線の雨間立体が供用開始となり、南北方向の交通の利便性が高まります。また、東京都からの受託事業として取り組んでおります都道165号線の延伸や五日市街道の歩道設置につきましては、引き続き用地買収を進めるとともに、市道の整備につきましては、武蔵増戸駅南口の市道伊奈44号線や市道深沢線など、計画的に事業を進めてまいります。
    武蔵引田駅周辺地区の土地区画整理事業につきましては、まちづくり協議会の意向を踏まえ、東京都及び国との協議を経て、都市計画決定などの手続を進めてまいります。
    また、環境省の事業採択を受け、昨年から取組を進めております街路灯のLED化につきましては、4月からのリース開始に向けて設置が進んでおり、これにより、環境負荷の低減と経費の節減を図ってまいります。
    老朽化が著しい木造の市営住宅を集約化する(仮称)草花公園住宅の建設につきましては、平成27年4月の入居開始を目指し、安全対策の徹底を図りながら建築工事を進めるとともに、説明会の開催や転居手続など、きめ細かな対応を図ってまいります。

    教育とスポーツ・文化の振興


    教育目標である「人が育ち 人が輝く あきる野の教育」の実現に向け、一人一人を大切にする特別支援教育の考え方の下、小中学校9年間を見据えた一貫教育に取り組み、中学校区ごとに設定した「目指す子ども像」の実現のために「育てたい力」を具現化してまいります。
    児童生徒が日々の学校生活を送る施設の安全確保につきましては、耐震化工事やエアコン設置に引き続き、地震時に落下のおそれのある天井や照明器具等の非構造部材の点検及び調査設計を行ってまいります。
    また、3か年計画で取り組んできたトイレの洋式化を完了させるとともに、水道の直結給水化に引き続き取り組み、教育環境の整備を図ってまいります。
    老朽化が進む学校給食センターの建て替えにつきましては、施設を統合し、武蔵引田駅北口土地区画整理事業用地内への建設に向けて、PFI事業を活用した整備の準備を進めてまいります。
    さて、3月7日からロシアのソチで開かれる冬季パラリンピックの日本選手団の主将として、市内在住で市民栄誉賞受賞者の森井大輝選手が出場されることは、あきる野市民として大変誇らしいことであり、素晴らしい成績を収められることを期待しております。
    また、スポーツは競技だけではなく、健康づくりやコミュニティの醸成など多面的な機能があることから、スポーツ推進計画に掲げた成人の週1回以上のスポーツ実施率70%を目指して、関係団体等とともに気軽にスポーツに親しめる環境づくりに取り組んでまいります。
    一方、市制施行20周年の一大イベントとなる全国地芝居サミットは、市の魅力を全国に発信する絶好の機会ともいえますので、実行委員会に対する支援を行うとともに、関係団体との連携を密にしながら、平成27年の開催に向け、鋭意準備に努めてまいります。

     

    さて、国のデフレ脱却を目指した経済対策により、景気回復の兆しが見え始めるとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定し、経済効果の期待も高まっております。あきる野市としましても、この好機を生かすべく、キャンプ地の誘致や外国人観光客へのPRなどの検討を進めてまいります。
    また、あきる野市の財政につきましても、これまでの行政改革の取組等により、財政調整基金への積み増しや将来負担比率の大幅な改善などが見られるところであります。平成26年度は、地域の元気臨時交付金を活用し、鳥居場会館、玉見会館等の改修工事、秋川キララホールやあきる野ルピアの空調設備の大規模改修を前倒しで行うことができますが、老朽化が進む公共施設等の中長期的かつ総合的な管理計画の策定や、人口減少下における定住促進対策を、重要課題として取り組んでまいりたいと考えております。 

    合併後20年がたとうとしておりますが、この間、あきる野市は「人と緑の新創造都市」の実現に向けて、着実に歩みを進めてまいりました。私の市長としての任期も2年を切りましたので、この2年間で、「サンちゃんとともに!」を合言葉に、「環境都市あきる野」の更なる前進を図ってまいります。
    また、今日、瀬音の湯のお客様の数にも見られるように「秋川渓谷」に光が射してまいりました。今後も、「観光都市あきる野」として持続的に発展できるよう、なお一層市民の皆さん方との協働の取組を進め、豊かな自然と人間味あふれる「東京のふるさと あきる野」の実現に向けてまい進してまいりますので、ご支援とご協力を賜りますようお願いし、平成26年度の施政方針といたします。

     

    ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます